今回の滞在は20日にもなりました。9月10日、暑い、暑い日本を申し訳なく思いながら脱出、パリに着いたら20度C、空気が澄んでいるせいか、空港からパリ市内に向かう高速道路を走り出したとたん、空も景色もクリヤーにはっきり見えるなあと思います。着いた翌日から蚤の市、市内の骨董屋さん、今回はノルマンディーの都市の骨董屋さん、また今回、家のある郊外の「印象派の島」と呼ばれるセーヌ川の中洲で開かれる骨董市等々連日なにか素敵な物を探し回りました。10月7日から今回の買い付けを店に並べます。
10月5日、6日と横浜アリーナでの骨董市に出店いたします。そのため4日から6日まで骨董通りの店は臨時に休ませていただきます。すみません。スタッフの優子さんは10月1日からフランスに行ってしまうのでお店番の手配がつきません。申し訳ございません。 どうぞお近くでしたら横浜アリーナにいらしてください。入場料は無料です。洋や和のアンティック屋さん220点が一堂に集まります。開会時間は午前11時から午後5時までです。お待ちいたします。
仕入れ旅行の楽しみの一つに、美味しいお店での食事があります。今回のノルマンディーの旅では、ルーアンにあるChez GILL に行けました。ジルの店はもう20年もミシュランで2つ星を続けて取っています。まだ星が付く前からとても気に入って通っていました。ジルさんとは日本に招かれて東急ホテルでフェアーをなさった時以来の再会でした。その日の夜は久し振りのジルの店でデギュスタシオンというメニューをいただくことにしました。 彼が特にお客様に食べて欲しいと思うお料理で構成されているお献立です。アントレ3皿、メインのイシモチの魚料理、ホロホロ鳥の肉料理、デセールの2皿、計7皿でした。どれもこれも思わずうなってしまうほどの、繊細な味付け、モダン絵画のような盛り付け。その中で、特筆したかったのは、最後のデセールの一皿、テーマはきっと「白と黒」 ほとんど黒といえるほど赤ワインで煮込んだイチジクと真っ白なフンネルのエキスの入ったアイスクリーム。砂糖の扱いが微妙でまさに大人のデセール、この豪華なお食事を結ぶのに最適な一皿でした。忘れがたい思い出と共に。
そして、そして旅の途中のお食事処、ルティエールマークのレストラン。長距離運転のトラックの運転手さんや、旅のセールスマンなどが集まる街道筋の広い駐車場のある店です。安くて美味しい店が多いのです。特にトラックの駐車台数が美味しさのバロメーター。今回も入りました。日本の警察が見たら驚くでしょうが、紙のテーブルクロスの上に瓶ごと赤ワインがどんと載っている。フランス人にとってワイン無い食事はきっと女の、またはある人にとっては男の居ない人生のようなものかも。でも近頃フランスの警察も「運転とアルコールの関係に厳しくしなくちゃ」と思い始めたので、運転手さんも心得ています。免停になったら商売上がったりですから、「適度」は個人に任されています。こちらの店の一皿は一皿に載るだけ載せる盛り付け。私の取った一皿も豚のもも肉のグリルにフライドポテトといんげんのゆでた物が付け合せで皿から飛び出していました。
どちらも楽しいフランスの食事です。